石畳の彼方の時計塔へ
主に日記。音楽や本などのことも書いていきますv ゆっくりしていってください(*>_<*)
2008'06.22 (Sun)
ツバメ記念日 季節風*春
![]() | ツバメ記念日―季節風*春 (2008/03) 重松 清 商品詳細を見る |
あたしは、重松清は言葉の魔術師だと思います。
ありきたりなキャッチコピーだけど、でもそういう言葉をほんとに得るのって難しいと思う。この人の言葉は、すごいです。
「その日のまえに」の後に読んでもなお感動で鳥肌がたつ出来です。
以下ネタばれ含みます。
個人的に特に好きなのは、
『拝復、ポンカンにて』
この話は構成が巧すぎます。ほんとに尊敬しました。現在の話ではなく、ただの昔話ではなく、それを作家に語らせたからこそ描けた最後の描写。終わり6行に全身が震えました。
「これは息子の想像力だ。娘の想像力でもいい。この世に生きているすべてのひとは、必ず誰かの子どもだ。」
どうしてこんな言葉を生み出せるんでしょう。どうして、これだけ読めば普通の言葉が、話のなかでこんなに重みと切なさを持って存在しているんでしょう。ほんとに、重松さんはすごい人です。
それから、
『島小僧』
「僕はここで生まれた。十八まで育った。これからの人生がどうなろうと、そのことだけは永遠に変わらない。」
「トオルさん、橋、邪魔ですわ!」
地域をどうとらえるか、島を捨てるのか、そういう微妙に揺れ動く想いがリアルに書かれた作品。いろいろなものがうつろいゆくなかで、そこに確かにかわらないものがある。
「僕は〜」の行にはっとさせられました。すごくぐっときた。島とか田舎とかそういうことじゃなくても、そうだと思うんですよね。
そして、これも大好きです。
『せいくらべ』
幼い姉と弟の話。これはなんか自分自身に重ねてしまって。いろんなことに無邪気に笑う弟、気遣ってくる弟……。あたしにとっても弟はすごく大切なので、些細な言葉にもすごく共感できました。きっと弟がいる姉である人はどこかしらに共感できると思います。
「優しい子だ。わたしは弟のことが大好きだ。弟をいじめる子がいたら、ひっぱたいてやりたい――たとえ、それがわたし自身でも。」
そのほかも彩り豊かな短編がたくさん収録されています。
『めぐりびな』の気持ちはよくわかったし、『さくら地蔵』はとても素敵なお話だし、『お兄ちゃんの帰郷』はするどい描写の感情のズレが絶妙だし、『目には青葉』にはちょっとほっとさせられます。
『ツバメ記念日』の気持ちは、きっと子どもが結婚する頃におおきな共感になるんだろうなと思います。
もう“夏”も出ているようなので、早く読みたいですね。
こんばんは。
重松さんの上手さが実感できる短編集でしたね。
言葉の魔術師にうなずけました。
トラックバックさせていただきました。
重松さんの上手さが実感できる短編集でしたね。
言葉の魔術師にうなずけました。
トラックバックさせていただきました。
藍色 | 2008年07月02日(水) 02:01 | URL | コメント編集
ありがとうございます♪
重松さんは本当に上手いですよね!
重松さんは本当に上手いですよね!
asadayuuka* | 2008年07月06日(日) 10:25 | URL | コメント編集
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ツバメ記念日―季節風*春
装幀は吉田篤弘・吉田浩美。産経新聞連載を改稿改題。
出会い、別れ、旅立ち、母の思い出など春がテーマの短編集。...
2008/07/02(水) 01:58:33 | 粋な提案
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