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2008'06.10 (Tue)

白蝶花

白蝶花白蝶花
(2008/02)
宮木 あや子

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「花宵道中」に続く宮木あや子の時代モノ。
花宵道中は江戸でしたが、この「白蝶花」は大正から戦後までの短編連作です。
読んでいる最中から引き込まれっぱなしでした。ただの背景説明の地の文でさえなにか淡々と儚げな雰囲気を醸し出す宮木さんは、本当に、古い時代の苦労とか辛さの同居する、どうしようもなくても人々が生きていた様子を描くのが巧いなぁと改めて思わされました。
そして、「女」を書くのが上手い。これほど女がしたたかで弱くて儚くて強くて美しいと感じる文学には出会ったことがありません。
背景知識もしっかりしていて、読んでいて気持ちいいです。
この本で、花宵道中と合わせて、宮木さんはあたしにとって絶対読みたい作家になりました。そして、憧れの作家にも。こんな文章がかけるようになりたいです。

最後に、ネタバレ含みますが、ひとつひとつが辛辣に胸にささる文中の言葉を。

――早う死んでくれへんやろか。
――行ってしまうことがのちに私を守る盾になるためなのだとしたら、それならば私は今このとき、あなたを逃すための防火壁になろう。
――人を慮るよりも自分の身体を優先する図々しさ。母親になるとは、そういうことだ。
――……嗚呼旦那様、親の気持ちを考えてみなさいと、大本営の軍人に言ってはくれませんか。

まだ読んでいない人はぜひ読んでみてください。

テーマ : 読書 - ジャンル : 小説・文学

08:18  |   |  TB(1)  |  CM(2)  |  EDIT  |  Top↑

Comment

トラックバックありがとうございます。
思うように発言、行動できない辛い時代に翻弄されながらも、
強くたくましく生き抜こうとする女性たちの姿が素敵でしたね。

私も宮木さんはしっかりと読み続けていきたい作家さんです。
藍色 | 2008年06月13日(金) 03:05 | URL | コメント編集

コメントありがとうございます!
宮木さん良いですよね。
これからもいい作品とかあったらぜひ紹介してください!
asadayuuka* | 2008年06月16日(月) 00:04 | URL | コメント編集

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